流れゆく時の中で

2005年11月22日 恋愛
ゆっくりと何かが手のひらからこぼれ落ちていく。

それは私がとても大切にしていたのに、
勝手に手からすり抜けて空気の中に消えていく。

自分でも持て余すほどに熱かった、大きかった気持ちが
今は冷たい深い水の中に沈んでいくのが
手にとるようにわかる。

ひとの心にはひとつ大きくて豊かな、
そして温かで清浄な水の沸き出る泉がある。
生まれた時からその泉は枯れることなく
絶えず新しい水が湧き出ている。

いつもは温かい清い水が湧き出ているはずが
見た目はきれいで透き通っているけれどひやっと冷たくて
生命を育むことができない水がそこに存在する。

私がどうこうしようと思って変化したわけじゃない。
一連の出来事の中で、気持ちが動くたびに
気づいたらこんな風になってしまっていただけだ。

気持ちが大きかった分、傷つき方も大きくて
しばらくは思考停止。

人間が最も尊厳を傷つけられると感じることは何か?
とナチが収容所を作ったときに考えたそうだ。
恥をあおること。徹底的に「個の存在」を抹殺すること。
それが結論。

わたしはいま、私と言う一人の存在を
全く何もないかのように無視されています。
それも一番自分が愛していると思っていた人に。
もちろん、ショックは大きいです。

じたばた悪あがきもしようと思った、考えた、
でも当りさわりなく前と同じように1通の手紙を書いた。
それもまた、無視されてしまった。
ただ哀しい。

言いたいことを全部言って感情を爆発させたら
どんなにか楽だろうと思う。
けれど、もう言うだけ無駄なんだ。と思ってしまった。
言えば傷ついた顔をするのだろうから。

私は何もしていない。ただ励ましの手紙を送っただけ。
責めることも電話もつきまとったりも何も。
なのに、なんで無視されなきゃいけないんだろう?

…思い始めたらきっと収容所のユダヤの囚人のように
心が壊れてしまうから。
そうなる前に整理しなくちゃいけないんだ。

私の心は踏みにじられて傷だらけ。

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